私と後輩のにきび話を耳にしていたのでしょうか。
普段は無口な私の前の席の彼女が突然話しかけてきたんです。
「にきび跡に効く治療薬ってないのかしら?にきび研究会のお二人さん。」
私と同年代なものですから、こんな軽口をたたくんですけどね。
なかなか素直じゃないというか、そんなに私達の会話が気になっていたのなら、もっと早くに聞いてくればよかったのにと思いました。
「にきび跡~!」
おもわず後輩が聞き返しました。
「ほらっ、ここにあるでしょにきび跡が。これ治らないかしら・・。」と頬のあたりを指差して聞いてきました。
なるほどそういう理由があったのか、っと思いながら二人の会話をしばらく聞いていました。
「にきび跡には2種類あるんですが、一つは凸凹になるのともう一つはシミになるのがあるんです。」
さすがに後輩はよく勉強していて即座にこう答えました。
「シミですって~。」
思わず彼女がおおきな声を出したものですから、私は心のなかでクスクス笑ってしまいました。
「メイクで隠そうとおもってもだめなんです。にきび跡はちゃんと治療したほうがいいと思いますよ。」
「そうなの?」
「メイクした時はにきび跡が隠れてしまい気にならないけど、いつまでたっても治りませんよ。」
「・・・」
「私だったら治療薬で治せるなら時間がかかってもそうします。」
私はおもわず「ネットのサイトやブログにたくさんの情報や口コミが載っているから調べてみたらどう?」
彼女は黙ったまま前を向いてしまいました。
素直じゃないんだから・・。